シチリア島のPuglisi FamilyのMichelangelo、Concetto兄弟合作によるモダンイタリアン・ヴァイオリンです。
立ち上がりの早いなだらかなアーチにレッドブラウンの迫力のあるニスを纏っています。
倍音成分豊かな深みのある柔らかな音色ですが、すっきりとクリアに反応してくれる気品を失っていません。
プロフェッショナル・プレイヤーの長きに亘る伴侶としてもその役割を充分に果たす逸品です。
製作地 Catania 製作年 1920年頃 ボディサイズ 357mm 鑑定書 Eric Blot ■Puglisi,Michelangelo & Concetto(プリーシ、ミケランジェロ & コンチェット) シチリア島東部 Catania にて1820年頃から楽器メーカーとして活動。
当初はオルガン、ピアノの製造をしていました。
1880年、Giuseppe Reale Puglisi(1852生まれ)によって G.Puglisi Reale e Figli(Giuseppe Puglisi Reale & Sons)創業。
ヴァイオリン属の楽器に加え、ギター、マンドリンの製作が始まります。
1909年、Giuseppe の死後、息子の Michelangelo(1879〜1951)が跡を継ぎ、その弟の Concetto(1882生まれ)、息子の Salvatore とともに弦楽器メーカーとして大きな発展を遂げました。
1943年、第二次世界大戦の最中、連合軍の爆撃により工房は焼失してしまいましたが、戦後、再建されました。
その間に多くの Puglisi Family はアメリカ、カナダ、オーストラリアに移住します。
工房はSalvatoreの死後、婿養子のBuccheri に引き継がれ、その後優秀な弦楽器製作者であったAlfred Privitera に譲渡されました。
1962年、Privitera Company として再スタートを切り、Catania, Via Scuto Costarelli において現在も弦楽器メーカーとして存在しています。